
ヘッジファンドダイレクトへの投資に興味があるのでもっと詳しく知りたい!
ヘッジファンド投資に興味があってヘッジファンドダイレクトを知ったが横文字が多くてピンとこない…
いつかはゆかし?アブラハム?あゆみトラスト?…ヘッジファンドダイレクトとの関連性が気になる。
そんな悩みを抱えているあなたに、是非この記事を読んでみていただきたいです。
こんにちは、ヘッジファンドオンライン編集長の五条です。
今回は「ヘッジファンドダイレクトへの投資」をテーマに、6つの項目に基づく総合評価をお伝えしつつ、投資の始め方から出金まで詳しく解説していきますので、参考になさってください。
目次
ヘッジファンドダイレクトの総合評価
総合評価 | ||
---|---|---|
![]() 3.0 |
||
評価項目 | 評価 | コメント |
リターン | ![]() 3.0 |
普通 |
リスク | ![]() 3.0 |
普通 |
信頼性 | ![]() 3.5 |
やや高い |
手数料 | ![]() 2.0 |
高い |
最低投資額の低さ | ![]() 2.0 |
高い |
手続きの手軽さ | ![]() 1.5 |
煩雑 |
リターン 評価:
3.0

ヘッジファンドダイレクトで紹介してもらって契約することができるヘッジファンドの運用利回りは、年利6~20%ほどです。
そのときによって、新規投資家の受け入れをしているかどうかで変わってきます。
面談に行くタイミングによって、もっとローリターンのところもあれば、ハイリターンが見込めるところを紹介してもらえるかもしれません。
リスク許容度や、いつまでにどれくらいのリターンを狙うかにもよりますが、年利10%前後のヘッジファンドが多い印象です。
リスク 評価:
3.0
ヘッジファンドダイレクトに紹介してもらってのヘッジファンド投資のリスクは普通だと評価します。
リスクと一言でいっても価格変動リスクや流動性リスク、為替変動リスクなど多岐にわたります。
また、投資においてリスクというと標準偏差を示すことも多いです。
ここではわかりやすく、投資をする上で成功しやすいものの点数を高く、失敗しやすいものの点数を低くしています。
今回リスクを普通だと評価していますが、短期間だと手数料が重たくなるので失敗しやすく、長期で見るのであれば比較的安定していると考えています。
手数料について詳細は後述しますが、1年未満での運用だと契約と解約で併せて6%、さらに運用先のヘッジファンドで2%の少なくとも計8%が運用資産に対して手数料として必要です。
これを確実に上回るリターンを得る保証はありません。
解約手数料を鑑みると、実質的に3年間のロックアップ期間があるので、若干の精神的負荷があります。
投資するときには面談で説明を受け、数年間は手を付けなくても良い余剰金での運用を心がけましょう。
信頼性 評価:
3.5
ヘッジファンドダイレクトは信頼できると言って良いでしょう。
というのも、以下2点の確認が取れているからです。
- 金融庁が公開している金融商品取引業者登録一覧に記載されている
- 高岡壮一郎代表が有名であり、各種メディアにも顔とともに実名で出ている
金融庁が公開している金融商品取引業者登録一覧に記載されている

ヘッジファンドダイレクト株式会社は、金融庁が公開している金融商品取引業者一覧に投資助言業を行う会社として登録されています。
ここに登録されているからといって、素晴らしい利回りが期待できるというわけではありません。
ただ、金融庁への報告義務もありますし、日本国内の法律に適した運営がされていることは確認ができます。
高岡壮一郎代表が有名であり、各種メディアにも顔とともに実名で出ている

高岡社長は上のような著書も出版しており、非常に有名な方です。
金融業界の著名人との対談も行うなど、露出も多いので金融関係者であれば当然知っています。
興味があれば本を読んでみることもお勧めします。
以上の2点から、ヘッジファンドダイレクトは実績があり、会社そのものは信頼できると言えます。
手数料 評価:
2.0
ヘッジファンドダイレクトに助言をもらって海外ヘッジファンドに投資して運用する際にかかる手数料は、以下のようにいくつかあります。
主に「ヘッジファンドダイレクトに支払う手数料」と「助言をもらって実際に投資する海外ヘッジファンドに支払う手数料」の2つに大別されます。
- 助言手数料:投資額の3%(初年度)、評価額の0.9%(2年目以降)
- 解約手数料:評価額の3%(1年未満)、評価額の2%(1年以上2年未満)、評価額の1%(2年以上3年未満)、なし(3年以上)
- 信託報酬:運用資産残高の約2%
- 成功報酬:運用益の20~50%
上記以外にも、海外送金手数料が数千円かかったり、書類の準備のために行政書士への依頼料が1,2万円程度かかります。
それぞれについて解説しますね。
手数料①:ヘッジファンドダイレクトの助言手数料
ヘッジファンドダイレクトの助言を受けて紹介先のヘッジファンドと契約すると、契約金額に対して以下のような助言手数料が必要となります。
助言手数料:投資額の3%(初年度)、評価額の0.9%(2年目以降)
1年目だけ3%ですが、2年目以降は0.9%が徴収されます。
税別なので、1000万円を運用するとすると、1年目は33万円、2年目は9.9万円が必要な手数料です。(※2年目に運用している評価額が変わってない場合)
手数料②:ヘッジファンドダイレクトの解約手数料
ヘッジファンドダイレクトとの契約を解約するときに、以下のような解約手数料がかかります。
解約手数料:評価額の3%(1年未満)、評価額の2%(1年以上2年未満)、評価額の1%(2年以上3年未満)、なし(3年以上)
これはあくまでもヘッジファンドダイレクトとの間に発生する手数料です。
ヘッジファンドダイレクトを解約しても、すでに契約している海外ヘッジファンドとの契約は続行することが出来ます。
比較として他の資産運用先をあげると、これはスカイプレミアムのライオンプレミアムとは違うところですね。
ライオンプレミアムはスカイプレミアム会員でないと続行できませんが、ヘッジファンドダイレクトと海外ヘッジファンドはあくまでも独立した関係のため、片方のみ解約することが可能です。
もちろんヘッジファンドダイレクトを解約すると、ヘッジファンドダイレクトからの助言はもらえなくなります。
手数料③:海外ヘッジファンドの信託報酬
契約するヘッジファンドにもよりますが、信託報酬が2%ほどかかるのが一般的です。
信託報酬というのは、ファンド運用の管理・運用をしてもらうための経費として、運用してもらっている金額から差し引かれる手数料になります。
別途支払うというものではなく、運用している評価額から信託報酬が引かれて来期の運用額が決まるといったイメージです。
手数料④:海外ヘッジファンドの成功報酬
海外ヘッジファンドによって、成功報酬の手数料がかかることがあります。
ファンドによりますが、運用益が出ていれば20~50%が手数料として引かれ、運用益が出ていなければかかりません。
一般的なヘッジファンドだと「2の20」といって、手数料③でお伝えした信託報酬が年間で運用資産残高の2%・成果報酬が運用益の20%であることが多いです。
この部分は手残りに大きく影響するので、リターンと併せて確認する必要があります。
A:年利12%、信託報酬2%、成功報酬20%
B:年利12%、信託報酬1%、成功報酬40%
A: 12-2-(12×0.2)=12-4.4=7.6%なので1076万円が手残りです。
B: 12-1-(12×0.4)=12-5.8=6.2%なので1062万円が手残りです。
この場合はAの方が表面上のリターンは同じでも手残りが多くなりますね。
ただ、運用成績が芳しくないときは、信託報酬が少ないBのほうが手残りが多くなりますので、一長一短です。
投資を検討する際は、確認して整理しておきましょう。
最低投資額の低さ 評価:
2.0
ヘッジファンドダイレクトに紹介してもらって契約できるヘッジファンドの最低投資額は10万ドル(約1100万円)です。
基本的には海外のヘッジファンドに直接投資することになるので、選択するヘッジファンドの最低投資額基準になります。
ほとんどが10万ドルからで、10万ドル単位での契約・解約になります。
それもあって、ヘッジファンドダイレクトを利用している個人投資家はほとんどが富裕層で、4本か5本を契約している方が多いそうです。
現金資産として1億円ほどあって、海外のヘッジファンドへの直接投資に興味があるというのであれば、相談してみると良いでしょう。
特に退職金の運用など、大きな金額で検討していて投資経験が少ないのであれば、一旦慎重に考えることをお勧めします。
手続きの手軽さ 評価:
1.5
ヘッジファンドダイレクトに助言をもらって、海外ヘッジファンドと契約することになるので、手続きは煩雑になります。
投資する手順として、まずヘッジファンドダイレクトのアドバイザーと面談にて投資に関する説明を受けます。
投資するヘッジファンドを決めて、海外ヘッジファンドとの締結を自ら行う必要があります。
その後、外貨預金口座から海外ヘッジファンドの指定口座への入金を行うという流れです。
ヘッジファンドダイレクトはあくまで助言をしてくれるだけであり、手続きの代行をしてくれるわけではありません。
必要なものや人については紹介はしてくれますが、自分自身で手続きを行う必要があります。
投資の始め方について、詳細は後述します。
ヘッジファンドダイレクトのインターネット上の口コミ
ここまで編集長としての意見をお伝えしましたが、第三者的評価も気になりますよね。
ここからは、インターネット上の「ヘッジファンドダイレクト」に関する良い口コミや悪い口コミを取り上げ議論したいと思います。
「ヘッジファンドダイレクト」ではほとんど話題が見つかりませんでしたが、前身の「アブラハムPB」だと過去の話題が拾いやすいです。
ヘッジファンドダイレクトの悪いもしくは懐疑的な口コミ
アブラハムは、その後あゆみトラストと名称を変え、引き続き金融関係の業務を行っているようです。大手町ファーストスクエアに入居しています。
— 真壁六郎太_2.1 (@nomobilemail_1) March 8, 2020
あゆみトラスト(旧アブラハム)のどこがフィンテックなのか小一時間問い詰めたい
— エズリアル (@markekunn) January 23, 2019
ほら、あの「いつかはゆかし」の会社ね。 https://t.co/siogxtjI0R
— ハウル (@no12howl) May 13, 2020
FP有資格者なのにみんなのクレジットとかいつかはゆかし(アブラハム)とか安愚楽牧場にハマった人は珍しくないから・・・引き寄せの法則❓❓🤭
— 転陪審 (@BL_jyoutou) April 21, 2020
ヘッジファンドダイレクトの良い口コミ
好意的な口コミが見当たりませんでした。
利用者はいますが、Twitterでわざわざ口コミを書かないような層なのかもしれません。
ヘッジファンドダイレクトの良い口コミと悪い口コミのまとめ
- 過去の炎上に触れる内容
- あのアブラハムPBね…という嘲笑的なコメント
Twitterを中心に口コミを拾ってきました。
2013年に起こした炎上騒ぎとそれに付随する口コミばかりでした。
実際にヘッジファンドダイレクトを利用していて、運用成績について話題にしたり、評価している口コミはありませんでした。
過去の炎上に触れる内容
ヘッジファンドダイレクトの前身であるアブラハムグループは、2013年10月から半年間の業務停止処分を受けています。
広告で「1億円は貯められる。月5万円の積立で」と称していたのが有利誤認を与える誇大広告だったと、今でも話題に上がることがあります。
2ちゃんねる(現5ちゃんねる)や、切り込み隊長として有名なやまもといちろう氏のブログで話題になったこともありました。
当時はネットでもかなり話題になったので、ご存知かもしれませんね。
あのアブラハムPBね…という嘲笑的なコメント
過去の炎上騒ぎを知っている人たちが、会社名変更したり新しい事業をスタートするたびに「また何かしでかしそう」と皮肉を含めたコメントをしているのも散見されます。
良くも悪くも(どちらかというと悪い)注目を浴びやすい会社ではあります。
以上がヘッジファンドダイレクト(アブラハムPBの)関するネット上の口コミです。
実践的な内容でなくガヤのようなコメントばかりなので、本気で検討する際にはあまり参考にならないかもしれません。
ここからは、実際に投資を始めようと思ったときに参考になることをお伝えしていきます。
ヘッジファンドダイレクト株式会社の概要

ヘッジファンドダイレクト株式会社は個人投資家向け海外ファンド専門の投資助言会社です。
ヘッジファンドダイレクトに投資するわけではなく、助言をもらって海外のヘッジファンドの情報をもらい、直接投資するためのサポートをしてくれるイメージ(下図)です。

会社概要 | |
---|---|
会社名: | ヘッジファンドダイレクト株式会社 Hedgefund Direct Co., Ltd. |
本社所在地: | 〒100-0004 東京都千代田区大手町1-5-1 大手町ファーストスクエア ウエストタワー 18F |
代表: | 高岡壮一郎 |
設立: | 2008年 |
投資助言契約額累計: | 937.0億円 (2019年12月31日時点) |
出資者数: | 不明 |
最低投資額: | 10万ドル(約1100万) |
利回り: | 年利6~20%(運用先による) |
手数料: | 初年度:投資額に対し3%(税抜) 2年目以降:投資額に対し0.9%(税抜) 解約手数料0~3%(税抜) 運用先に選択したヘッジファンドの手数料が別途必要 |
連絡手段: | 電話や問い合わせフォームなど |
公式サイト: | https://hedgefund-direct.co.jp/ |
ヘッジファンドダイレクトの投資の始め方
- 公式サイトから連絡
- 面談にて説明を受ける
- 投資先のヘッジファンドを選ぶ
- 書類の準備・締結をして入金する
- 運用開始
ヘッジファンドダイレクトに海外ヘッジファンドを紹介してもらって運用を開始するまでは、大まかに上記のような流れになります。
まずはヘッジファンドダイレクトの公式サイトから直接連絡をとることから始まります。
面談で運用に至るまでの流れや、それぞれのヘッジファンドのリスク・リターンなどいろいろな説明を受けます。
その際に大事になってくるのは、資産運用の目標・目的です。
ある程度自分の中で、いつまでにいくらをいくらにしたいか、どれくらいリスクに対して耐性があるか、といったことは考えておきましょう。
それを踏まえて、ベストなヘッジファンドを紹介してもらい、書類の準備などをしましょう。
ここで注意するのは、あくまでも助言をもらうだけで、手続きを代行してくれるわけではありません。
海外ヘッジファンドとのやりとり・手続きは自分自身で行うことになります。
また、海外のヘッジファンドとの直接契約になることから、外貨預金口座が必要になってきます。
あらかじめ口座開設しておくとスムーズです。もちろん説明を受けてからでも構いません。
また、ヘッジファンドダイレクトと海外ヘッジファンドとの間にそれぞれ、契約時・運用期間中・解約時に手数料がかかります。
ちなみにヘッジファンドダイレクトに支払う手数料はカード払いなども可能です。
依頼する場合は費用は1,2万円ほどはかかると思います。
ヘッジファンドダイレクトの解約の仕方
解約したい場合には、ヘッジファンドダイレクトに解約の旨を届け出ましょう。
ただしここで気をつけるべき点があります。
契約から3年以内に解約をする場合には解約手数料が必要になります。
特に1年未満で解約すると、3%もの解約手数料がかかります。
なので実質的には3年間のロックアップ期間があると捉え、長期的に必要にならない余剰金での投資をお勧めします。
また、何度も言いますがヘッジファンドダイレクトとの契約と、紹介してもらった海外ヘッジファンドとの契約は別のものです。
ヘッジファンドダイレクトの助言が必要なくなり、海外ファンドとの契約だけを続行することもできます。
一方で、契約中の海外ファンドを清算し、新しいファンドを紹介してもらって契約することも可能です。
契約や解約のルールについては、面談で詳しく聞くことを推奨します。
ヘッジファンドダイレクトの運用益(配当)の税金について
海外ヘッジファンドとの契約ででた運用益には税金がかかります。
海外投資(オフショア投資)の税金は、どのファンドを選ぶかによって違いがあります。
例えば当該海外ファンドが日本の所得税(特別措置)法上の株式・株式投資信託等に該当する場合は、株式等の譲渡で申告分離の20.315%の課税ということになります。
確定申告が必要な場合がほとんどなので、まずはヘッジファンドダイレクトとの面談で確認しておきましょう。
さらに税理士の方とも相談したりして、正しく納税するようにする必要があります。
ヘッジファンドダイレクトについての補足
最後に、ヘッジファンドダイレクトについて説明しきれなかった部分を補足します。
「いつかはゆかし」で炎上したアブラハムグループについて
「いつかはゆかし」というフレーズで注目を集めていたアブラハムグループですが、下記のような金商法違反があって2013年10月から半年間の業務停止処分を受けていました。
- 無登録販売:金融商品販売業者の登録をせず、海外の運用会社から事実上の販売手数料を受け取ってファンド販売
- 誇大広告:実際に投資助言していない金融商品の平均利回りを他の商品と比較し、自社サービスの優位性を示す/li>
- 個別顧客への利益提供:1人の顧客に助言料約940万円を免除
また、ネットで炎上していたのは、海外ファンドとの直接契約を謳いながら、実質的にはハンサード社の積立型金融商品の販売代理店を行っているに過ぎないという内容のものです。
ハンサードとはイギリス・マン島にある保険会社です。
こういったことがあって以降、コンプライアンスがかなり見直されて、いまは「あゆみトラストグループ」の「ヘッジファンドダイレクト株式会社」として助言業を行っています。
2019年は8.3億円の投資助言
公式サイトによると、2019年12月31日時点での投資助言契約額累計は937.0億円となっています。
2018年12月31日時点では928.7億円だったので、2019年は8.3億円分の助言があったようです。
高岡壮一郎社長は現在、SocialGood社の代表を務めるなど、ブロックチェーン方面へも力を入れています。
今後もグループ全体としての活躍に期待しています。
ヘッジファンドダイレクトの投資のまとめ
- ヘッジファンドダイレクトは個人投資家向け海外ファンド専門の投資助言会社
- 紹介される海外ヘッジファンドには10万ドル(約1100万円)から投資可能
- ヘッジファンドダイレクトの総合評価は星2.5(5段階中)
- パフォーマンスは選ぶファンドによるが年利6%~20%。長期投資推奨。
本記事では、リターン・リスクなど6つの観点からヘッジファンドダイレクトへの投資について評価しました。
さらにヘッジファンドダイレクトとの実際の契約方法や解約についてお伝えしました。
参考になりましたでしょうか?
過去のアブラハムグループでは炎上騒ぎはありましたが、適法下で運営されています。
また、実際の利用者の口コミはなかなか見つけられませんが、個人での利用者はかなり富裕層のようです。
投資に回せる余剰金が5000万円ほどある場合は、1度相談してみるのも選択肢としては良いのではないでしょうか。
かなり大きな金額での投資になるので、ある程度投資経験がある状態で、面談を受けて総合的に判断することを推奨します。